カテゴリー別アーカイブ: イベントレポート

2017/5/31 翻訳者登録制度説明会

昨日は日本規格協会さんによる(JTF、NIPTA共催)翻訳者登録制度説明会に参加させていただきました。
こちらの制度については2017年3月のTACセミナーや、JTFジャーナル2017年5月6月号の巻頭特集でも聞き及んではいましたが、基調講演などもお聞きしたいと思い、参加させていただきました。

説明会の最後に全体的な質疑応答が約20分設けられており、複数の翻訳者さんからも自分はこのように翻訳に携わっているが、審査に通るだろうかという具体的な質問が上げられていました。
許容範囲といいますか、「グレーゾーン」をどこまで許容できるかというところについては、今後検討を重ねていくといった姿勢が感じられました。

2017/5/27 JAT-TAC 句読点に関するセミナー

本日のTACセミナーは守沢良氏による『句読点の打ち方 ──本多読本の「思想のテン」をめぐって』と題されていました。

句読点をどこで打つかというのは明確ではないところもあり、考え始めると色んな思いが巡り巡って結論に至らないことがあります。読点を入れすぎると文章の流暢さに欠けるように思えたり、かといって読点がまったくないと読みにくい文章になってしまったり、なかぐろで置き換えていいものなのか、読点をここに入れるならば句点を入れて節を区切ってしまった方がいいのではないかとか。

もちろん某の本を読んだだけでそのようなことが習得できるわけではなく、これと向き合う方法を教えていただいたというか、そんな気分になりました。

2017/05/12 Googleアナリティクス分析&活用講座

https://news.mynavi.jp/itsearch/seminar/73

昨晩参加させていただいたこちらの講座、とても楽しいものでした。
Googleアナリティクスについては、「タダほど怖いものはない」と思っており、正しい知識をもって取り組むことが必要と考えていますが、オプションもデータの取り方もいろいろあって、数字を眺めている内に…、ただ数字を見るだけになってしまいがちなことが否めません。
小川先生は目標を持つことの大事さや、単にデータを見ているだけでは改善策の立案にたどり着いていないということをやんわりと面白い言い方をしてくださいました。

前半のワークショップは目から鱗でした。
アナリティクスのデータを見て、先生からのヒントを少しもらって、B2BかB2Cか、販売されている製品・サービスはなにか、いずれのデバイスからの結果かなどを考え、改善案までを考案するのは難しくもあり、隣席の方からは意外な意見が出たり、楽しく取り組むことができました。
また、特に後半では、アナリティクスの解析結果から実装された改善施策や、最新の関連テクノロジーなどをお聞きするのも勉強になりました。

こういうのを少し取り組んだ程度で専門家を気取らず、地道に努力を続ける必要があるなと改めて認識しました。
「Happy Analytics!」、こういう姿勢で取り組むことができればと思います。

2017/3/23 JTF翻訳セミナー 「翻訳界に、Game Changer『使える自動翻訳』が、降臨!」

NICTの隅田先生がご講演された3/23のJTF翻訳セミナーに参加させていただきました。

満席の会場からも多くの発言があった珍しいセミナーだったと思います。
GoogleNMTによる影響、最新技術、今後へ向けてなどのお話しを聞くことができました。
翻訳メモリを共有するための仕組みや、課題なども共有されました。

2017/3/18 ShoPro Books感謝祭 〜独演〜

本日はこちらの「ShoPro Books感謝祭」に参加させていただきました。
小学館集英社プロダクションの山本G長さんによる『邦訳アメコミのつくり方』と題されており、まあ、そういうお話を聞ける機会は貴重と思いました。
会場は満席だったと思います。
翻訳関係よりも、とにかくアメコミが好き!といった感じの方たちのように見受けられました。

企画立案から書店に並ぶまでの一通りについては、いわゆる小説などの文芸翻訳とほぼ同じ流れのように思われました。
ただし、ライセンスはディズニーさんとか、タカラトミーさんとかで、翻訳権・出版権が必要というようなところは違うかなと。
(そもそもというか、作品やキャラクターの著作権は作者じゃなくて出版社が持っている。だからこそ、1938年に誕生したスーパーマンとかも、原作者や作画者が代わって、同じキャラクターの作品が作り続けられているらしい。
バットマンは1939年に誕生したらしいが、邦訳本はShoProさんからもヴィレッジブックスさんからも出てる。)
映画とのリンクの強さ(映画が注目されると原作を読みたいという効果が表れる)も指摘され、日本の漫画のそれとは似て非なるものを感じました。
邦訳版を作れる環境の必要性とか、読者の多様化なんてことも指摘されていました。

アメコミは分業というのも驚きでした。原作者にあたるWriterとか、ペン入れするInkerとか、文字入れするLettererとか分かれてるんだそうです。

翻訳については事細かな例は上げられませんでしたが、やっぱり翻訳者さんの作品ごと(?)の向き不向きがあったり、電話などでコミュニケーションを蜜にとって製作しているように聞こえました。意訳があったりとか、ギャグの翻訳は難しいなどの言及もありました。
たとえば「バットマン」というカタカナのロゴ表記を作るのはあれだけど、日本向けに表紙でカタカナ表記にする作品もあるみたいです。

あと、フランスの「バンドデシネ」はやっぱりというか、アメコミとは一線を画しているようです。

邦訳本製作では紙質の話もあったり、値段云々よりも厚いと重いとか。厚いと巻末の資料が読みにくいとの意見を読者から受けたりとか。
電子書籍化も進んでいるようですが、電子出版権はまた別というのも新鮮な響きでした。
それから書店の陳列も重要な要素のようです。「試し読み」は店員さんの販売知識になるとか、ShoProさんの例ではありませんが○○先生の作品の近くに置くとかいうことで売上に効果があったりもするそうです。

やっぱりひとえに翻訳といっても、いろいろですね。

イベントの後半はプレゼント抽選会でした。かなり高額と思われるレアアイテムも含め、かなりの数のプレゼントをご用意くださっていました。自分もMARVELのテレカをいただきました(^_^)

そして会場で親切なお姉さんが教えてくれたのですが、アメコミ翻訳者によるクロストークセッションなども開催されているようです。またそういったところでもお話を聞いてみたいなと思いました。

2017/3/11 JATINT/TAC共催マルチセッション

https://jat.org/ja/events/event/jatint-tac-joint-seminar-on-iso

日本規格協会様によるISO17100についてのセミナーでは、「翻訳プロセス」の認証であって、「翻訳品質」を認証するのではないというところが響きました。
あと、要求事項の概要として用語が整備されているそうです。(「ISO用語集」でウェブ検索かけるとひっかかるものもあります。)「バイリンガルチェック」というような用語が誤解を招くこともあるみたいです。
認証後の維持などについても、一通りの流れをご説明いただきました。

それから翻訳者登録制度の開始について。
ISO17100は翻訳者個人も取得できるけれど、「翻訳プロセス」の認証。
このISO17100の規格に基いて「翻訳者」を評価し、登録する制度が開始されるそうです。
登録には試験に合格する、書類を提出するなどが必要で、実務経験(年数、ワード数)なども考慮されるようです。
こちらも登録のみではなくて、更新も必要だそうです。

株式会社ブリックスさんによる「TOKYO2020とその先を見据えた多言語対応」のお話は聞くことができませんでした。2015年6月のAAMTフェアではお聞きできたので、改めて最新状況をお聞きしたかったです…。

国際医療福祉大学の押味先生による医療通訳セミナーはとても面白かったです。
医療通訳の話を自分に理解できるとは思えませんでしたし、単語レベルでの、病名、診療科、身体の部位、症状などはやっぱりサッパリでしたが、お話自体はとても楽しく聞くことができました。
姿勢や文化の壁など医療通訳が取り組むべき難しさも感じられましたが、例が分かりやすかったです。
通訳さんは1人称で話すなんて、きっと通訳さんにとってはごく当たり前のことも、楽しくお聞きすることができました。
昨今は「もどす(吐く)」ことを「リバース」という人がいるだなんて…、ちょっとした衝撃も受けました。

2017/3/8 第8回産業日本語研究会・シンポジウム

昨日は、掲題のイベントに参加させていただきました。

機械翻訳やAI、それから『日本人(ビジネスマン)のための日本語(ビジネス文章)マニュアル(暫定第1版)』がいずれの講演においても内容の主軸を占めていたように思われました。

日本語を正しく書くことの重要さ、オーサリングの大切さを改めてお聞きできたように思います。

今年は例年に比較して翻訳会社からの出席率が低かったように思われたのが、残念に思われました。

 

2017/2/18 JAT-TAC 印刷博物館見学

https://jat.org/ja/events/event/februrary-18-tac-activity-priting-museum-visit

印刷博物館には『解体新書』や古い辞書などの展示もあり、翻訳に携わる者としても大変興味をそそられる展示物が充実していました。

コミュニケーションメディアとして印刷物を見るのは大変興味深く、古めかしい大掛かりな印刷機や、組版、印刷の歴史はもちろん、法典や錦絵など目にするのも貴重に思われ、VRシアターなど楽しく体験できるものもありました。

個人的には活版印刷体験にも参加させていただき、ジョバンニ気分でワクワクして「文選」させていただきました。

2017/1/21 JAT-TAC 伊藤治男氏 マイナンバーに関するセミナー

https://jat.org/ja/events/event/january-21-tac-seminar-haruo-ito

すでに先週のことですが、TACセミナーではマイナンバーについてのセミナーを開催しました。
新しいシステムでもあり、参加者もいろいろ迷うところがあります。
個人翻訳者としても、取引先に本当にマイナンバーを伝えなければならないのか、伝えて大丈夫な会社か見極めるにはどうすればよいのか。
法人として翻訳に従事している人たちも、委託先のマイナンバーをどのように管理するべきか、そのほかにどのような対策が必要かなど。
まだまだ不明なこともありますし、「グレーゾーン」もあるようです。

参加者からの質問で「マイナンバー」をどう英訳するか、というのもJATらしい、興味深い議論でした。

2016/12/17 集英社文庫「ポケットマスターピース」シリーズ完結記念講演会

http://www.shueisha.co.jp/pocketmasterpieces/event.html

本日はこちらのイベントに、幸運にも当選して参加させていただきました。

鴻巣友季子先生の文学茶々は7月だったのですね。早いものです。

柴田元幸先生のお話しはいつか聞いてみたいと思いながら、馴染みのある作品がトピックのときにといくつもの機会を逃し、こちらのイベント以来、初めてお話しをお聞きすることができました。いずれかの雑誌で写真を拝見したこともあったはずなのに、あんまりお若いので少しビックリしました。
今日は編者兼司会として会を進行されたので、また「翻訳者」としてのお話しも聞いてみたいと思いました。『ハックルベリー・フィン』の一節の朗読をお聞きできたのは、とても貴重に思われました。

鴻巣先生のポーのお話しはやはり気になり、日夏耿之介の「大鴉」の訳を見られるとは感激でした。またシリーズにぜひ入れたかったのに叶わなかった作品についても、とても納得できるお話しの内容でした。
情報が後から出てくる「アラベスク文体」についてや、外国語との距離感、詩を訳す難しさ、息をしすげてはいけないなど、心に響くキーワードがいくつもありました。

辻原登先生、野谷文昭先生、宮下先生のお話しも大変興味深く、また登壇者とは別にご参加されていたトルストイの加賀乙彦先生、ゲーテとカフカの大宮勘一郎先生と、とても贅沢な講演会でした。

講演末尾の質疑応答で、「22世紀に古典として残る作品について」では、柴田先生が結びにおっしゃられた「まず文学、そして人類が残っていて欲しい。」に強く頷きました。