久しぶりに濃厚な読書を堪能しました。
忙しさにかまけて字面を追うだけになってしまうこともありますが、テキストを舐めるように追うことの悦びを味わうことのできる時間を過ごしました。
ジュネの作品には馴染みがありませんが、今後、是非読んでみたいと思いました。特に「女中たち」でしょうか。
自分にとってコクトーの作品は、その断片を目にするだけでも喜びであり、特にこの文芸誌は心躍る種がたくさん詰まった一冊でした。そして、収められたコクトー的作品、言及されるコクトーの作品名、登場人物名、交遊録、そしてジュネの庇護者としてのコクトー、名声に包まれたコクトーから離れて行くアナーキーなジュネ。堀口大學や澁澤龍彦の名前しかり。

巻末においてはジュネの翻訳に関する逸話が掲載されていて、そこから「翻訳調の文章だから駄目」という日本国憲法批判について言及があり、しっかり現実世界に引き戻されてしまったことは予想外ではありました。

APIED VOL.22 ジュネ&コクトー